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SUZUKI ELECTRIC.
TEL. 0280-86-6790
〒306-0413 茨城県猿島郡境町山崎833-1

 Hi-Fi AUDIO PROJECT

このページでは当店オーディオ装置の構築意図や音質改善のためのプロセスなどを、自分なりの経験を基に勝手気ままに綴っていますので興味のある方はどうぞ!
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SUZUKI ELECTRIC.


EMT-930 & DYNAVECTOR DV507MK2 & KOETSU MC CARTRIDGE

AUDIO RACK
現用のオーディオラックは中空角型鉄パイプを溶接したもので、ピンポイント接点用の棚板には15mm厚のファブリックボードを使っています。意外にも金属ケースに入った機器の設置に水晶などを使用した場合設置側の材料によっては思ったような効果が得られないことが有ります。例えば機器側から金属ー水晶ー金属よりも金属ー水晶ーファブリックボードの方が良い結果が出ます。以前は何も考えずにメイプル集成材にシェラック仕上げをした木製ラックを使用していましたが、角型中空アングルラック+リプラス製ピンポイント+水晶受+ファブリックボードという構成での音の良さを知ってしまったら二度と元には戻れません。

TURNTABLE SHEET & STABILIZER
ゴム系ターンテーブルシートは単なる滑り止めの効果以外に何も期待出来るものはありませんが、革製やフェルト、硬質ガラスなども余計な不帯音が耳に付き刺激的な再生音になります。あまりお金をかけずにグレードアップするならファブリックボードのシートというのも良いと思いますが、情報量が減らずに余計な変調のかからない素材ということを第一に考えるならばオーディオリプラス製水晶シート以外の選択肢はありません。しかし、これがまた懐具合と相談しなければ容易に調達できるものではないという厄介な一品なのです。数年前からはより一層効果の高いハイグレードタイプも限定販売されていますので是非ともチャレンジしてみて下さい。なお、この水晶シートをEMT927や930に使う場合どうしても必要になるのがメインターンテーブルと水晶シートの間に使うサブベースです。化学製品や金属製品は論外としてガラスも共振周波数が可聴帯内に有りますので好ましくありません。結局のところここでもフェノール樹脂系硬質ファブリックボードにご登場願うことになります。私の場合はメインターンテーブルより少し大きめの325mm径で、厚さはダイナベクーDV507MK2アームの高さ調整範囲とセンタースピンドルの出っ張り具合を考慮して、アメリカNASA御用達のファブリックボードの中から厚さ1/2インチサイズを選び専門業者にカットしてもらいました。

DYNAVECTOR DV-507mkU TONEARM
このトーンアームほどトレース能力の高いものを知りません。20代の頃に同タイプの505を使っていたせいも有るかもしれませんが、スタティックバランス型アームの安定感のない再生音が嫌いな私としては現行品の507mkU以外に選択肢は有りませんでした。世間ではFR64Sや66Sがもてはやされた時期も有りましたが、ステンレスという合金特有の振動伝達スピードの鈍さと重針圧用という鈍重さがクラシック音楽を聴く機会の多い私の耳には留まりませんでした。また、軽針圧用としてアルミ製の64FXも有りましたが、質量分離型アームのトレース能力に太刀打ちできるほどのものではないという理由で除外しました。要するにトレース能力が高く間接音の表現力に優れた細くて長いボロン製カンチレバーとプラチナマグネット+ヒスイボディというカートリッジ界のF1 CAR的存在のハイスペック光悦カートリッジの能力を最大限に引き出すためには、ダイナミックバランス型超高感度アームが不可欠なのです。

KOETSU MC CARTRIDGE
ダイナベクター507mkUの高感度アームで最高の性能を発揮出来るカートリッジといえばメノウやヒスイ製ケース入WEワイヤー巻線仕様のスペシャルバージョン光悦カートリッジしかないと勝手に決め込んで10年来使い続けていますが、未だにこれを超えるようなカートリッジにはお耳にかかったことが有りません。ちなみに、最近のカートリッジにはネオジムマグネットを使用しているものが多いということのようですが、一聴して元気のある音なのだが奥行き感がなく平面的な音にしか聴こえない。例えれば純鉄コアトランスとパーマロイコアトランスの音の違いのような感じが有り、ネオジウム系マグネットでは自然界のように静まり返った空間から空気を切り裂くような輪郭のくっきりした音が鳴り響くというイメージには程遠い気がします。カートリッジの善し悪しは弱音部の静けさや空気感をどう表現するかにかかっているといっても良いと思います。

CARTRIDGE SHELL
シェルもカートリッジボディの一部という考え方で良いと思いますが、物理振動の共振点が可聴帯内に有るような素材ではその共振周波数によって確実に影響を受けますので、振動を吸収しやすいアルミ素材や樹脂カーボン系では音楽の情報までも吸収してしまいます。結局のところ私の装置ではオーディオリプラス製シェル以外に選択肢はありませんでした。なお、ターンテーブル面とダイナベクターアームの高さ調整範囲の関係で、カートリッジとシェルの間にオーディオリプラスRSC-25-SSカートリッジスペーサーを使用しています。以前は初期タイプの25-HRを使っていましたが、少し取付ネジを締め過ぎたせいでクラックが入ってしまったのをきっかけに新製品の25-SSにしてみました。こんな小さなものでも微小信号部分だけあって相当威力があるものだと改めて実感させられました。シェルとアームの接続部分については、一般的にはゴム系のリングを使用しているのが普通ですが私はジックスリングなるものを使っています。音質的には劇的といっていいくらいの変わり様です。やはりあらゆる場所にゴムのような振動吸収素材を極力使用しないというのがHi-Fi再生装置の構築には不可欠だということだと思います。

CONNECTION CABLE
アームケーブルからスピーカーケーブルまで多くのケーブルで接続しなければならないオーディオ装置ではケーブルの材質や構造が重要になって来ます。WE系のシルク&エナメル絶縁単線やリングコアから外した細めのシルクエナメル単線を奇数本束ねたものなどを長年使ってきましたが、装置のグレードが上がるにつれて分解能の高いリッツ構造のケーブルに移行しました。ここまで装置の追い込みが進んで来ると、各機器間の接続ケーブルの長さや絶縁材料等によって音がコロコロ変化してきます。私の場合はフォノケーブルの長さ1.2mとMCトランスからプリアンプまでの長さを35Cmに固定した上で、他の機器間のケーブルの長さを試聴しながら決めています。ひとついえることはどのケーブルでも長過ぎてはダメです。各機器間は50〜1.2m位で収まるような設置にすべきで、部屋の広さに応じてSPケーブルの長さを調整するというのが大きな音質劣化を起こさない合理的な方法だと思います。

INSULATOR
現在使用しているインシュレーターは全てオーディオリプラス製です。カートリッジ用シェルやカートリッジスペーサーから始まって、アームベース周りやモーター支持フレーム、ターンテーブルシートにレコードスタビライザー、930プレーヤーの足、進相コンデンサーユニットの台、角型フレームラックの足と各棚板の接地面、信号系の全ての機器の設置にオーディオリプラス製水晶を使用しています。ちなみに、最近導入したGR-SSタイプを最も効果的であろうと思われる4D22ppプリアンプ本体の設置にスパイクインシュレーターとの組み合わせで使用してみたところ劇的といって良いほどの音質改善効果が有りました。このGR-SSをMCトランスのピンポイント設置に変更すればまたまた激変するのではないかという兆候は100HG-SS-HRの試聴でも十分感じることが出来ましたので、やはり微小信号部分ほど効果が高いということに間違いはないと思います。
        PREAMPLIFIER      AUDIO RACK     SPEAKER BAFFLE     MC STEPUP TRANS

NOISE REDUCTION
電源ノイズや微小信号回路への電磁誘導ノイズなどありとあらゆるノイズがHi-Fiオーディオ再生に悪影響を与えますが、私の場合はEMT 930へのAC供給ライン、PREAMP & POWER AMPへのDC供給ライン、PHONO CABLE、SPEAKER CABLEにオーディオリプラス製CNS-7000SZノイズスタビライザーを使用していますが、劇的に音の粗さが改善されます。

   EMT930 AC LINE    SPEAKER UNIT    PREAMP DC IN    POWER AMP DC IN



MC STEPUP TRANSFORMER

WE純鉄リングコアを使用したMCカートリッジ用昇圧トランスです。入出力端子はWE製を使用し設置用インシューレーターにはAudio Replas OPT-100HG-SS/HR+RSI-M6を使用しています。WE555Wや594Aスピーカーを使用していた20~40代の頃はWE261Bや208PなどにSPUやTYPE-C、FIRCHILD 225A等を組み合わせてジャズやロックなどを楽しんでいましたが、KLL439スピーカーの導入とともWE純鉄リングコアを使ったMCトランスを使うようになり、ようやくクラシック音楽が聴けるようになったという気がしました。仕事柄多くの著名な?トランスを聴く機会も有りましたが、古典的なローコンプライアンスカートリッジ+パーマロイコア型MC昇圧トランスあたりで情緒的に音楽を鳴らすならそれなりに雰囲気も有りあれやこれやと音の違いを楽しむことも出来るでしょうが、クラシックレコードのオーディオファイル盤あたりを再生して、音の良いコンサートホールで聴いているかのような気分にさせる程の実在感を求めるなら、WE系マイクトランスの流用などという安易な方法では役不足感が否めないでしょう。2枚目の画像はWE201型インプットトランス系のギャップのない純鉄コアを使用したMC昇圧トランスです。こちらはより一層誇張感のない自然な音楽表現が持ち味になっています。




PREAMPLIFIER

  
WE 417A - WE 404A - 6AB7 - INT - 4D22pp - 6Kpp Output Trans の4段構成プリアンプです。比較的大がかりなプリアンプで電源部は別シャーシになっています。音の良いプリアンプを実現する上で「ハイゲインで有りながら音楽的SNに優れたアンプ」という相反する到達点を目指すことに異論はないはずですが、そこがプリアンプ製作のむずかしさであり面白さでも有ると思います。確かに微小信号部分を多く含む大規模なプリアンプの構築には、ある程度の経験と臨機応変な対応力が必要になるかもしれませんが、マランツ7やMC20などの既製品やWestrex RA1474やWEオリジナルラインアンプを改造したガレージメーカー製プリアンプなどにこれぞという程のものが殆どないという現実を踏まえた上でのチャレンジですから、ある程度の経験値と継続的な根気が必要になることは致し方のないことと思います。



LCR TYPE RIAA EQUALIZER & WE705B FADER TYPE ATTENUATOR

WE製純鉄リングコアを使用したRIAA EQUALIZERとDAVEN製ATTのロータリースイッチ部分を使用した600Ω型アッテネーターです。ATTはある意味必要悪のようなものですから極力音質劣化の少ない質の良いパーツを使い単純な回路構成で構築すべきです。オーディオ機器全般にいえることですが、著名なオーディオメーカーが使用しているとかWEアンプにも使っていたからなどというおおよそ根拠のないパーツ選びはいい加減止めにした方が遠回りせずに済むのではないでしょうか。かくいう私も20代半ばから30代中頃まではWE機器のメンテナンスを盛んにやっていた時期でもあったせいか、古臭いWEアンプから外した絶縁不良を起こしていても何の不思議もない21CBなどのピッチペーパーコンなどを喜んで使っていた時期も有りましたので余り大きなことは言えませんが、いずれにしても、成功のカギはこれぞと思うパーツや材料の善し悪しを自分の目と耳で選ぶことが出来るかどうかに懸かっていると思います。




MATCHING TRANSFORMER
 
こちらはパワーアンプに接続するマッチングトランスとして製作したものです。当方のアンプはプリもパワーも比較的ハイゲインなためトランスのレシオ比を高く取る必要がありませんので5倍程の昇圧比(600Ω:15KΩ)で製作しました。このトランスのコアはWE201型インプットや61A/B RETなどを解体したものです。今回はケースによる音の違いを確認するためにWEトロイダル型トランス用鉄ケースに封入してみました。このトランスの最も魅力的なところはF特が広く誇張感のないニュートラルな音楽表現をしてくれるところです。
入力系トランスについて少し余談になりますが、インプットトランスではレシオ比を大きくしたもの程トランス特有の癖の強い音の傾向になります。L分によって構成されるインピーダンス変換回路では真空管増幅のような直線性の良さやフラットな周波数特性を持っているわけでは有りません。それはトランスの2次側を純抵抗でシャントしてF特を平坦化する必要が有ることが、如何にフラットな特性を有していないかを表す根拠のひとつになっています。ちなみにWEなどの古典アンプ(主に劇場用アンプ)ではインターステージの2次側をシャントしない回路も有りますが、高域特性のそれ程良くない装置において特定の周波数帯を持ち上げることで人の声などの明瞭度を上げようと意図している場合や、ドライブ段のひ弱さを考慮して敢えて2次側をシャントしないことでドライブ力の低下を抑えようとする場合も有ります。また、ひ弱なドライブ段とバイアスの深いパワー管で構成された劇場用アンプでは、パワー管よりもドライバー段の方が先にクリップするなどという笑うに笑えない現象を起こすものも有ります。いずれにしても、このような意図的な周波数特性のイコライジングが、本来私たちが目指すハイフィデリティー再生の考え方とは少し違った方向だということも認識した上でアンプなどの回路構築を進めなければなりません。



4D32pp POWER AMPLIFIER

本アンプは新しく製作し直した6AB7 - 6AG7 - INT - 4D32pp - Output Trans の3段構成パワーアンプです。
+B供給用電源には371Bと705Aをパラレル接続にて使用しています。本機では当店が目指す音の方向性を具体化するためのプロトタイプとして多くのノウハウを蓄積して来た初代4D32アンプの完成度を維持するために、敢えて回路や定数などを変更せずに使用中のパーツもそのまま移行することとしました。結果としてはシャーシが既製品のアルミ材から黄銅製に替わったことによる情報量の多さが、オーケストラや管弦楽のような編成の多い楽曲の再生がより一層生きいきと再現できるようになり、当初の目論がほぼ達成されたのではないかという気になりましたが、音出しから1週間ほど経過しエージングも進み大分安定した音になってきたところで再生音のバランスを取るために再調整をやってみました。ドライブ段6AG7の動作を僅かに変更してみたところ劇的な改善が得られ、ようやく初代4D32アンプを超える次世代アンプの完成が現実のものとなって来た感が有ります。この球の凄いところは、一般的にいわれる「図体のでかい球は大雑把な音がする」という定説をいとも簡単に覆してくれるだけのF特の広さと繊細さ、緻密さ、圧倒的なエネルギー感など、音楽再生に必要な全てを備えているかのような気にさせてくれるところです。もちろん前段を構成している2本のメタル管も並みの電圧増幅管ではありません。WE系ST型電圧増幅管などは物理振動の多さから除外としますが、比較的評価の高い6C5や6SN7などの3極管ですら明らかに寝ぼけて聞こえてしまうくらい本アンプに使用した6AB7や6AG7の3結は付帯音が少なくリニアな特性を持っています。「5極管を3結で使用するなら初めから3極管で良いのでは?」などという声も聞こえて来そうですが、直線性の良い単5極管を敢えて3結で使用することで、並みの3極管とは桁違いのシャープな切れ味と広帯域&低重心を兼ね備えた強力なドライブ段を構築することが出来るということなのです。
最近の円安で海外からの購入がめっきり減ってしまい意気消沈気味な状況でしたが、久々にプレートチョークなるものを手に入れたので早速パワーアンプの初段管にでも使ってみようということで実験してみました。とはいえ今までもWEチョークをプレートチョークとして使用していたのである意味差し替えるだけという簡単な作業です。今回のチョークは80H-25mAでDCRが1KΩという規格なので、6AB7(T)のプレート負荷にピッタリなのではないかという勝手な期待を込めての実験でしたが、ローエンドの延びもさることながら中高域の分解能までもがアップするという想定外の嬉しい結果となりました。



KLANGFILM KLL439 SPEAKER SYSTEM


1200×1500サイズのメイプル集成材をシェラック仕上げにした平面バッフルです。平面バッフルではスピーカーを設置しただけで十分良い音がするなどということは間違っても有りませんから、必ず何らかの方法でルームチューニングが必要になります。
ルームチューニングのポイントはライブな環境のオーディオルームの定在波を上手く処理することだと勝手に思っています。低域の出過ぎや全体的に音がボケるなどの原因は定在波を上手く処理することで殆ど解決します。低域の抜けの悪さをアンプのせいにする前にルームチューニングをやることが大切です。しかし、そうはいっても単純に定在波を吸収して減らすのではダメで、如何にピークを作らずに拡散させるかがポイントになります。吸音効果の高い材料で定在波を吸収しバランスを取るルームチューニング材では一聴して効果が上がったかのように感じることが有っても、落ち着いて試聴を重ねれば明らかに情報量が少なくなっていることに気づくはずです。
さて、平面バッフルを設置する際どのように支持するかは問題の多いところでもありますが、基本的には響きを止めずにがっちり固定することですが、これが意外に難しいのです。中にはバッフルの不安定さを解消するために左右の端に足を付けて設置している方がいますが、それではせっかくバッフルの端まで響いた振動を止めてしまうことになります。私の設置方法はバッフルが左右に倒れない程度まで出来る限り中央寄りに足を取り付け、バッフルの一番上側から斜め後方に角材を振り下ろして先ほどの足の最後部と連結しています。ここはバッフル全体の振動エネルギーを受止めるところなのでより硬質な桜材などを使いました。また、後方側の連結部は左右に開くようにし、振り下ろした角材は必ず足の内側に固定しますが、足の外側で連結すると音が濁り易くなります。なお、ローエンドまでクリアな低域を出す目的で後方に延びた足の上にやや厚め(15mm)のファブリックボードを設置しました。そして先ほど敷いた板と足の間やバッフル裏側の桟にはリプラス製水晶インシュレーターを挟み、足そのものも床に直置きせずに100HG-SS HR(20mm)を前方と後方の端に設置しています。そして床と水晶の間にはファブリックボードを敷いて床材の吸音を出来るだけ防ぐようにしています。こうすることで、低域が出にくく高域が粗いなどと酷評されることの多いKL439から軽くて歯切れの良い低域と澄んだ高域がバランス良く再現されるようになりました。しかしながら、これも巨大な電源を持つ4D32ppパワーアンプが有ってのことで、直熱3極管アンプや6L6、EL34などの一般的な傍熱管プッシュプルアンプ程度では望むべくもないことだと思います。

スピーカーケーブルについてですが、私の場合はWE製リッツワイヤーをダブルで使用し極薄100%シルクテープをテンションをかけながら巻いたケーブルをバイワイヤー結線にしています。最近、シルクカバーの上から音質的にも優れているといわれる
シードラック溶液を浸透させ十分乾燥させた後に改めて試聴してみました。全体的な音質的傾向が変わるわけではありませんが、より一層誇張感のない自然な柔らかさと見通しの良さが加わった感じがします。



ISOALTION TRANS & POWER OUTLET

200V-100VアイソレーショントランスにはWESTERN INC製とアメリカ製トロイダル型アイソレーショントランス(1500VA)を使用しています。各アンプのヒーター回路やEMT-930のモーター駆動用には単独使用のトロイダル型から供給し、その他の高圧整流ユニットへの供給にはWESTERN INC製を使用しています。Audio Replas SBT-4SZ/HG-MK2SR(画像右)へはJODELICA ETP-930RHを通じて供給し, OUTLET BOX から各機器への供給用ACプラグにはAudio Replas RCP-1RUを使用しています。画像左のWESTERN INC製アイソレーション電源は最大115V-44.5A(5KW)の出力を取り出せるものです。さすがにこの巨大さですから多少のうなりも有りますが、音質的には中々の性能を持っていると思います。なお、本体右側の塩化ビニール系のアウトレットコンセントは使用せずに、トランス本体の端子から直接SBT-4SZ/HG-MK2SRに接続しています。


TUBE COOLER & TUBE HOLDER (RETAINER)
ここ数日間、真空管用シールドケースや真空管放熱器、真空管脱落防止用プロテクターなどについて試聴を重ねてきましたが、この辺で自分なりの一つの結論のようなものを述べてみたいと思います。先ず微小信号部分のWE417A, 404Aについてはノイズ対策も兼ねて当然のように装着した状態で試聴してみました。予想通りこの2本のシールドケースを外すと球鳴きにより如何にも華やかな再生音になります。次に6AB7メタル管ですが、意外にも表面部分の金属が振動している(もちろん内部エレメントも)ことを実感させられる結果となりました。放熱性を兼ねたフィンを耐熱性の輪ゴムを使って強めに固定しただけなのですが一聴して音楽が静かに鳴っている印象。多少物足りなさを感じながらいつものレコードを数枚試聴しているうちに、はて「こちらが本物に近いではないか」という思いが強くなってきました。
真空管をしっかり固定すると奥行き感が無くなり音が抑圧されてしまうという印象をお持ちの方もいらっしゃいますが、それは真空管の余分な物理振動による雑味感が無くなったことにより付帯音が抑制された結果なのではないかと考えられます。敢えていえば、球の物理的振動が音色を付けてしまうことにより、立体感やプレゼンス感が増したかのような印象を与えてしまったのではないかと思います。抵抗、コンデンサー、トランス、配線材、シャーシ構造や材質などありとあらゆる部分が影響し合って増幅器としての音質的方向性が決定づけられているという再生機器の本質を見抜いているであろう多くのビンテージオーディオ愛好家の皆さんなら、構造的にも振動に弱い真空管が増幅器の中で最も物理的な振動にさらされているという現実を無視して良いはずがないということを理解しているはずです。真空管ソケットなどの取り付けの際のネジの締め付け具合によって音が変わることやソケットの絶縁材料によって音が変わるという現象は、物理振動が再生音に多大な影響を及ぼしていることを証明しています。
さて、4D32真空管に取り付けたTUBE RETAINER なる耐熱性真空管ホルダーの必要性について、プリ側を固定してパワーアンプ側は固定しないで上手くバランスが取れたということが本来の姿ではないはずだという趣旨の個人的見解を述べてから久しいのですが、ここ数日間改めてプリ側パワーアンプ側共にガッチリと固定した状態でオーケストラから小編成のバロック、ピアノソロまで時間有るごとに試聴してみました。最近変更したところといえばSBT-4SZ/HG-MK2SRコンセントボックスに水晶インシュレーターのみを使用していたのを4点ピンポイント支持+水晶インシュレーターとしたこと、MCステップアップトランスの4点支持インシュレーターを50mm径から30mm径に変更したことぐらいなのですが、その後の再生音に全く違和感を感じないどころか時折気になっていた高域のにじみも消え、以前にも増して大人しくて上品な音、それでいて各楽器のニュアンスが明確に再現されているという感じの音になって来ました。

真空管アンプのヒーター供給方式
以前からプリアンプのヒーター点火について色々と実験しては来たのですが、音は良いがスペースファクターが悪すぎるなどの理由も有り中々万人にお薦めするというところまでには至らなかった両波整流型DC点火をテストしてみることにしました。
元々、当店のプリアンプは増幅部本体と電源部本体、HV電源の3台のシャーシもしくはHT電源を独立させた4台で構成されますので、一般的なアンプからすればスペースファクターの悪さは特筆ものです。その上新たに巨大なLR独立HT電源なるものを加えるというのは流石にちょっとやり過ぎだろうと思っていたのですが、、、今回変更するアンプは6BX7pp構成のプリアンプですのでL/R共通回路です。早速完成した電源ユニットをお客様のお宅にお邪魔し接続作業を終え試聴してみました。一聴してハムレベルが下がったのは当然ですが、まてよ〜事前に試聴した際の音とはまるで違うではないか!傍熱管プリアンプのヒーターDC点火回路を変更しただけで装置が別物になってしまった感が〜いやいやそれはちょっと言い過ぎですが、そのくらいの表現をしたくなるほどの劇的な音質改善がヒーター回路の変更だけで成し得たのは想定外でした。また、つい先日は4D32ppタイプのプリアンプをご愛用頂いておりますお客様からのご依頼により製作した本機を接続し試聴させて頂きましたが、やはり同様の〜いやそれ以上の試聴結果となりました。いずれにしても、ここまで明確に効果のほどを実感してしまった以上パワーアンプ側にも同様の回路を採用しない手は無いという気になってしまうのは当然のことかも知れません。

     プリアンプ用        パワーアンプ用


WEダイオードと整流回路の変更だけでこれだけの音質改善効果が有るのなら、古くからフィールドスピーカー用励磁電源や光電管エキサイター、バッテリーチャージャーなどに使われたタンガーバルによる両波整流方法も試してみる必要が有るのではないか?という誘惑にもかられますが、6VDC-8A以上にもなる電源2系統をタンガーバルブで点火するとなると、今でさえも発熱量との戦いになってしまった感のあるオーディオ装置に対してこれ以上世の省エネムードに逆行するような悪行?は厳に慎まなければ〜と我に返ったところで、それなら熱エネルギーによって電子の移動を促す必要のないセレニウム素子による整流ならどだろうという思い付きから一般的なブリッジ型セレニウム整流器を両波整流用に組み直して取り付けたのが下の画像です。こちらは4D32ppパワーアンプ用なのでシングルチョークのままです。音質は何も言うことは有りません。

    パワーアンプ用






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